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出版における契約と道義はどちらを優先すべきか問題

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Books / dr_tr


業界の商道徳・道義と契約ってどっちが大事なんだろうね。

これは初めて本を出す著者に対してよくあることなんだけど、企画の依頼をしてOKをもらえたら、続いて他社からのオファーがあったとしても引き受けないように説得する。複数の出版社から本を出すことのデメリットを伝えてね。言い方は悪いかもしれないけど、要は囲い込むわけだ。
(ジャンルや著者によっては囲い込まない方がいい本もあるのかもしれないけど、自分が見聞きしてきた限りでは、複数の出版社から本を出すことは著者にとってはあまりメリットがないように思う。もちろん出版社側にとっては言わずもがな)

ところが、そうは言ってもたいていの著者は複数の出版社から出したがる。自分が著者だったとしてもそう考えるだろう。だって、印税収入は多い方がうれしいし、何より自分のブランディングにつながる。デメリットがあるなんて考えもしない。

で、本の編集作業がすでに始まっているのに、急に著者から「他社から出すことに決まりました」とか連絡が来ることがある。なんで、そういった悪い話って悪いタイミングでやってくるんだろうな。
編集者「そんな話聞いてないですよ!」
著者「でも、ビジネスとしては問題ないでしょ?」
編集者「でも道義的におかしいでしょ?」
とまあ、こんな感じのやり取りをすることになるんだけど、そもそもなんでこんなことになるんだ?っていうと、専属契約を結んでいないからなんですね。というか、出版契約って本を出してから結ぶことが普通なので、この段階で契約を結んでいることはまずありません。

たいていのビジネスには契約がつきものだと思いますが、書籍に関しては業界の商習慣的に、そして「本」という商品の性質上、契約は本ができてからというのが一般的です。しかも、初めて本を出す著者と専属契約を結ぶなんてことはあまりないので、基本的には冒頭の囲い込みの話は口約束にすぎないんですね。だから、著者からすれば専属契約を結んでないんだからいいでしょ?という話になるし、編集者側からすれば、道義的におかしいでしょ?という話になるんですね。

んで、このパターンになったらどうすりゃいいのかってことなんです。俺個人としては、ビジネスだから契約ありきで進めるべきだと思うし、その方が何かとラクなんじゃないかと思います。とはいえ、さっきも言ったように本の性質上それが難しいのも事実なんですよね。

っていうのを、最近とあることがあって考えています。
どうしたらいんでしょ。