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数々のヒット商品を生み出してきた「P7」とは?

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編集者の仕事の1つに「企画を立てる」というものがある。ある人は「編集者の仕事の中でいちばんおもしろい」と言い、ある人は「めんどくさい作業」と言う仕事だ。たしかに、ネタがあるときは面白いように企画書をスラスラ書けるが、思いつかないときは1日考えてもホント何も出てこない。いずれにしろ、この仕事をしなければ本作りは始まらない、という大事な作業である。

企画を立てるのは編集者だけではない。出版社も“メーカー”であるが、そのメーカーはどうやって企画を立てるのか。他業種がどういう企画の立て方をするのか気になり、ちょうどタイムリーに「新市場を切り開く最強の商品企画システム」というセミナーがあったので参加してみた。

このセミナーは成城大学教授の神田範明先生が講師を務め、先生が提唱する「P7」という企画システムを紹介するもの。
詳細は割愛させていただくが、P7は調査→発想→最適化→リンクの4つのフェーズに分けらる。

  1. 調査
    • インタビュー調査
    • アンケート調査
    • ポジショニング分析
  2. 発想
    • アイデア発想法
    • アイデア選択法
  3. 最適化
    • コンジョイント分析
  4. リンク
    • 品質表

「調査」ではターゲットとなるクラスタにおける潜在的ニーズの発見と確認をおこなう。そこで得られた結果を「発想」の段階で創造的なコンセプトへ変換する。「最適化」では、その名の通り最適なコンセプトに洗練させる。たいていはここまでの過程でコンセプトがいくつも作られているので、最後に「リンク」フェーズでコンセプトの重みづけを行い、どのコンセプトを採用するのか決定される。
「P7」とはこの一連の企画立案システムのことだ。

実際にビジネス現場にいない大学教授が考えた企画方法が、どれだけ有効なのか疑う人もいると思うので、ここでこの「P7」によって作られた商品をいくつかあげよう。

  • パイロットのクレオロール(大人向けのクレヨンで、生産が追いつかない売れ行き! これは素直に、欲しい!!と思った。)
  • 花王のメリーズ(言わずと知れた大ヒットおむつ)
  • ブラザーのMyMio(家庭用ファックスのトップシェア)
  • アサヒのWANDAモーニングショット(売り上げ150%の伸び)
  • 日産のX-TRAIL、マーチ、スカイライン

他にも大ヒット商品があるらしいが守秘義務があって言えないらしく、とても残念だ。とにかく、これを見てもわかるように、机上の空論ではなく確かな実績のある方法論ということが分かってもらえると思う。

この方法論と書籍の企画立案についていくつか考えたことがあるが……、久々にブログを書いたので息切れしてしまったので、また次回のお話。

ヒットを生む商品企画七つ道具 はやわかり編 (商品企画七つ道具実践シリーズ)

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