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島田紳助の『自己プロデュース力』はライン引いたり、フセン貼ったりする手が止まらなくなるスゴイ本!

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引っ越し後最初の記事は、島田紳助が吉本の若手芸人に向けて語った内容をまとめたこの本について書く。

自己プロデュース力 (ヨシモトブックス)

自己プロデュース力 (ヨシモトブックス)

正直、紳助はあまり好きじゃないが、この本はスゴイ。ライン引きまくり、フセン貼りまくりで、新米編集者としても若手ビジネスパーソンとしても、学ぶべきところがめちゃくちゃあった。


新書よりも一回り大きい判型で、35字×13行、128ページというとてもボリュームの少ない作りで、速読や飛ばし読みをしなくても1時間もかからずに読めてしまうほどの軽さ。だが、その内容の濃さたるや、どうだ。どっかの経営者が書いた自伝的ビジネス書を何十冊も読むくらいなら、俺はこの本を何十回も読むほうを選びます。とにかく、それだけの価値のある本です。


で、肝心の内容は

“才能”の圧倒的強さを認めつつ、それをカバーするための“努力のしかた”を伝える

というものだ。


紳助はことあるごとに、才能について語る。

この世の中はすべて才能です。別に漫才に限らず、どんな仕事もね。そして才能は生まれ持ったもの。

実際、ここにいる君たちのほとんどが、才能がないと思います。才能もないのに十年もこんな仕事続けてもしようがないですよ。


才能なんてなくたってどうにかなる、なんて無責任なことは言わない。才能がどれだけ必要かを強調する。しかし、その上で、そんな才能をカバーする方法を自分の体験談を交えて若手に向けて語るのだ。

僕がよく言うのは、「X+Y」でものを考えろ、ということ。
「X」は自分の能力。
自分は何ができるのか。これは自分にしかわからないのだから、自分自身と向き合って必死に探すしかありません。
「Y」は世の中の流れ。
これまでどんなことがあって、いまどんな状況で、五年後十年後、それがどんな風に変わっていくのか。
これは資料が揃っているんだから、研究することでわかってくるはずです。


いまはまだ悩む必要はない。XとYについてそれぞれ必死に考えて、わかったときに初めて何をすればいいか悩めばいい、とのことです。俺もまだXもYが何かまったくわかんない。だから今は必死になって、勉強・情報収集し、考えなければならない時期のようだ。



紳助が最初にしたことは「教科書づくり」だったようだ。

僕がまずしたのは「教科書」をつくることでした。
漫才には教科書がない。だからこそ、僕は十八歳でこの世界に入った時、自分で教科書をつくろうと思ったんです。
「これで勉強したら、絶対売れる」という「教科書」を。
僕は自分が「オモロイ!」と思った漫才師の漫才を、片っ端からカセット・テープに録音していきました。その頃は、録音機材といったら大きなラジカセしかなかったから、それをテレビの前に置いてね。劇場まで持って行ったこともありました。普通に持って行ったら怒られるから、鞄に忍ばせて。
そうやって録音した漫才を、今度は繰り返し再生して紙に書き出していく。書き出すことで、なぜ「オモロイ!」のかが段々とわかってきたんです。
そして、教科書が出来上がった時、僕は相方を探し始めました。


ここを読んだとき、俺も「教科書」をつくることに決めた。教科書というと大げさかもしれない。どちらかというと、読書ノートといったところか。

  1. なぜ売れたのか
  2. どこがおもしろいのか


XとYを見つけるために、これらを意識して書くことにする。
そもそも以前から、ベストセラー本を読んで、なぜ売れたのかを勉強していたのだが、ノートはつくらずフセンを貼ったりマーカーを引いたりするだけで満足してしまっていた。だが、やはり紳助のいうとおり、ノートに書かなければ記憶に残らないし、なぜ売れているのか、なぜおもしろいのかが見えてこないのだろう。「書き出す」ことが大事なのだと思う。


1はパブラインで読者層を調べたり、著者のブログ等を調べればアマゾンキャンペーンをしたのかどうかもわかるし、あるいはテレビや書評ブログで取り上げられたのかを調べることである程度わかるだろう。


2の意味は以下で説明されている。

そして、「面白い!」と思う漫才には大きく分けてふたつの種類があるということにも気付くはずです。
ひとつは「面白いけど、自分にはできないな」というもの。
もうひとつは「これ、俺と一緒だ」というもの。「これ、俺が友達を笑わす時のパターンだ」「普段、俺が人を笑わす時の喋り方だ」というね。
(中略)
すべきことは、「これ、俺と一緒だ」と思う漫才をいくつも発見していくこと。
(中略)
「これ、俺と一緒だ」と思う漫才をいくつも発見していくことで、自分のやれること、やるべきことがはっきりしてくるというわけです。


これらをやっていけば、時代の流れを読む訓練になり、売れる本がどういうものかわかってくる……と期待している。